体幹内操法による動き方の見直し(1)

体幹操法は、一言で言えば「体幹を主、それ以外の部分を従とし、体幹の操り方をスタートとして全身を有機的に動かす方法」である。その根幹となっているのが

  • 頭蓋骨、肩甲骨、骨盤にそれぞれ「動作球」をイメージし、それらが連動して(自然にリンクして)動くように操作する

という考え方である。最終的にはこれに尽きるわけだが、腰の改善に関わっていくためにはもう少し説明が必要である。

体幹操法の講義風景:

この身体操作感覚を磨いていくことで「全身で負荷を分散する(偏った身体の使い方を改善する)」「ため・ひねり・うねり・ふんばり などの筋力に頼った動作をしない(体幹操作により自然に発生する腕や脚の動作を利用する)」を主に狙った。
実際は、結果的にはこれだけでなく、副産物が思いのほか多く、身体操作そのものが面白くてたまらなくなってきたのだからラッキーだ。卓球にも影響をおよぼし始めているし、日常生活そのものがかなり変わった。というより、普段の身体の使い方に非常に気を配るようになった。そして、姿勢の矯正とあいまって、少しずつではあるがちょっとした動作もスムーズにこなせるようになってきた。電車の中でも吊革を持たなくても安定して立てるようになってきた。歩き方が変わった。同時に走り方も。動作に余裕が生まれ、それが精神的な安定感にもつながってきている気がするから不思議な感じもするのだが、心技一体という言葉を思い出せば至極当然のことなのかもしれないなー。


腰の改善には、これらの要素により仕事中の姿勢や動作が大きく変わってきたことが寄与していると考えるのが自然である。
むしろ、腰を痛めたことで、こうした動作の見直しをせざるを得なくなったことと、身体の仕組みや関節痛などに興味を持つきっかけとなった。そこらへんも続けて色々勉強しようと考えている。何しろ、トレーニング機器はいらない、自分の身体がトレーニング機器そのものなのだから。