だらだら書いてみる


年明けに更新して以来、気がついてみれば2ヶ月も触っていなかったことにわれながら驚くと同時に、やっぱり基本ものぐさなのだなぁとしみじみ感じる。まあ、どうも書くほどのこともなかったのだろう。年末は、さんざんオーディオや音楽のことを書いていたように、あれはあれで趣味のことで頭が一杯だったのだと思う。自転車も後回しになりがちだったし。でも、オーディオ熱もどうやら鎮火の方向に向かっているよう。聴ける音楽が増えたおかげで、あまり特定のジャンルへの偏りや拘りといったものから開放されている。クラシックだけでなく、今まで放っておいたポピュラーも、それなりに聴けるようになった。録音の悪さはある程度までオーディオでカバーできる。S/Nとか、解像度とか、色々言われはするのだが、要は歌い手、演奏者の想いが伝わることが肝要で、今のシステムは小規模であるが、それができつつある。そう思う。しばらくはシステムに手を出すことなく、音楽集めに注力できる。


ところで、自分の会社も自動車関連であることから、不況の影響をまともに受けていると感じる。どこの業界も似たり寄ったりなんだろうけど、特に自動車関連かつ電気関連ということで、輸出しても物が売れない、売れても円高では利益がでない、これでは儲からないのも当然。もともと電気製品というのは利益が少ない分野であるから、海外向けが大半を占めるような会社は痛い。国内は以前からモノが溢れかえっていて飽和気味なのでバンと売れるものもそれほどない。再編を余儀なくされているメーカーもあり、家電でもだんだん主要メーカーに絞られつつある。それなら主要メーカーが安泰かというとそうでもないような気がする。今後の製品の発展を考えたら競争相手がいなくなるのは望ましいとはいえない。ただ、例えばテレビなどを例に挙げると、すでに一般人が認識できる限界レベルまで達している(あくまで、今の技術の範囲内で、であるが)ように思え、これ以上の画質の向上は必要ないのかもしれない。フルハイビジョン+プロジェクタの組み合わせはなかなか凄い。前にCEATEC JAPANのビクターブースで見たあれには驚かされた。通常のDVDであっても画質の荒さを感じさせないところも秀逸だと思う。本来、オーディオと同じように、ビジュアルも家電ではなかったが、いつの間にか「家電化」してしまった。いったん家電になってしまうと、そこに求められるのは「機能」と「価格」であって、「性能」といったものは少しずつごまかされていくようになる。表面的なことばかり言うようになる。オーディオが実際そうであるように・・・。音楽が聴けるのだから何が不満なの? といった声が聞こえてきそうだが、せっかく時間を割いているだからきっちり味わえばいいのにと思う。映像も然りで、別に高画質だから感動倍増、という単純なロジックは成立しない。でも、すばらしい作品の感動は、突き詰められた技術によってより深い感動となりうる。芸術の真髄は細部にこそ宿るのであって、細部をおろそかにすると結局は空虚に表面をなぞるだけになるのではないだろうか。機能主義の世の中であるが、どうも何かができるだけでは、物足りなく感じる。どこまでトコトン追求できるか、考え抜くことができるかが生活に刺激を与え、大げさに言えば生きている意味を感じることができる。少なくとも僕はそうである。