イベントから得たもの


オーディオイベントで聴く音は、ベストではなくその機器のポテンシャルを聴いていると思っているのであるが、
まあそれを考慮に入れるとしても、現在の自宅のシステムはなかなかの次元にある、というのが実感である。

気づいたこと

今回、強く感じたのは、イベントと自宅ではやはり「音量」が違う、ということ。
そんなのあたりまえじゃん、と思うかもしれないが、
会場が震撼するような音量でかけたとき、スケール豊かに質感のよさを失わず鳴ってくれるのはハイエンドの証でもある。
並のシステムでは音が割れてしまうか、スピーカーがボトミングを起こすか、余裕がなくなるとか、そういった症状が出てくるものである。
そして整ったシステムでは、単に「音量を上げる⇒音が大きくなる」とはならず、
確かに音は大きくなるのだがそれに伴って音場も広がる、細部がより明確になる、ニュアンス・情感豊かになる。
自宅でも音量を上げることで、単純な音圧拡大でなく同じように音楽が楽しくなる。

学んだこと

まず、自宅のスピーカーシステムの間隔を見直すことに。
1.3mくらいだったのを1.7mへ変更した。
イベントでは小型のスピーカーでも3mくらい離している例もあり(小型スピーカーであっても)、
これによって固まりがちであった音像がほぐれ、音場の見通しがよくなった。
薄くなると思っていた中央付近の音も意外と存在感があるというよりは、むしろ実在感が増した。
以前のシステムではスピーカー間隔を広げると音がうすっぺらくなりがちだったので、
これはプリアンプを追加した効果が大きいのだろう。まったく問題ない。
リスニングポイントでの聴こえ方が明らかに変わった。
セッティングはやはり大切である。機材の性能はまだまだ発揮できていないのだな、ということだと思う。

目を閉じて聴くか、開けて聴くか

以前から思っていたことだが、オーディオによって表現される音場や定位は、視覚による影響を強く受けている。
実はスピーカーの間にシステムを置かずに空間を作っておくと、なぜか音場の奥行き感・広がりが豊かになったかのような印象を受ける。
現在の配置はスピーカーの間にCDプレーヤー、アンプ類をラックに入れて設置しているというものだが、
ゆくゆくは長めのラインケーブルを手に入れ、中央にパワーアンプだけを残しプレーヤーの類は横に持っていきたい。
目を閉じて聴くと細かなニュアンスを聴き取れるが、なんとなく定位感は減退する。

ソフトが必要!

ますますクラシックやジャズのディスクが欲しくなった。
また、音の良い海外のポピュラーであるとか、そのあたりの情報もどうやって手に入れようかな、などと画策している。
ぜひとも国内もポップスの高音質化をしてもらいたいものだが、最近は中孝介が気に入っている。
表現力も豊かで、それを生かす音作りをしているところがよい。
とりあえずはステレオサウンドレコード芸術の推薦盤を中心に集めていくとするか。