回想2

MDの登場と録音

ちょうど僕が中学の頃MDが登場し始めていて、当時は一枚1800円だった記憶がある。
デジタル録音ができる! という触れ込みは結構衝撃的で、僕は今に至るまでずっとMDデッキをまともに使ったことはないんだけど、従兄弟にもらった録再ポータブルMDで自分用のMDを編集したりしていました。(予備校時代は講義の録音にも使った年代モノです)
それ以前からずっと録音はやっていて、買ったラジカセの録音機能が使いやすかったのでカセットテープで『マイベスト』などを録音してました。
ちなみにいわゆるカセットテープは正式には『コンパクトカセット』といい、じゃあコンパクトでないものっていったら旧式のオープンリールなど。
ラインナップはこんな感じです。

  • TYPE I ノーマル
  • TYPE II ハイポジ
  • TYPE III フェリクロムテープ(当時からすでに廃盤)
  • TYPE IV メタルテープ(廃盤)

まあ、もしよければコンパクトカセット - Wikipediaでも参考にしてみてください。
今はご存知のとおりメモリーオーディオ全盛なので当然ながらカセットなど見向きもされないけど、安価なノーマルとハイポジだけしぶとく残っています。(MDもね)
音質は、TYPE IIIはよくわからないけど、TYPE IVのメタルだけは特別だった。特にクラシックなどを録音したときのノーマルとの違いは歴然。
ラジカセであっても、やっぱりノイズの少なさと音の伸びはさすがに高いテープならでは。
それはさておき、MDを持っているだけであの時はステータスでした。
その後ミニコンポも当然MD対応になっていき、最後はMDチェンジャーまで登場。1つのCDから5枚のMDに同時録音可能なんてものもあったなー。
確かソニーのミニコンポだったと思うけど。そうそう、当時はミニコンポが高くて、今のちょっと高いハイコンポみたいな値段のものもあったのです。
スピーカーが樹脂製のキャビネットであったりあんまりほめられたものではなかったのだけど、あきらかに今のミニコンポよりはよかった。
今はどちらかというと、僕みたいに音質を優先する人とそうでない人のギャップが大きくなってしまって、みんながそこそこのレベルのオーディオをもつというビジネスモデルは破綻してしまったんだろうな。
(当時から、あたりまえだけど『本格オーディオ』はありましたが・・・)
MDの登場によって圧縮音源と言うものが広く普及するようになって、今のメモリーオーディオまでに至っているのだからMDの果たした役割は大きい。
今でこそ存在価値が少なくなってしまったMDだけども、圧縮とはいえ非常にレベルの高いデジタル録音ができる点は変わらず評価されていい。
一応、MDの圧縮はATRACというアルゴリズムで作られていて、MDS-JA333ESなどのソニーMDデッキでは非常に洗練されていた(フォーマットリーダーですから)。
MP3やAACなどよりもずっと音はいいのです。


そういえば、録音と言うと、カセットテープは60分であるとか75分であるとかいろんな長さがあったので、それにあわせて曲目を選んでたな。
ただし60分でも実際は61分程度なので、カセットテープを再生させて時間を厳密に測定した後、プログラムを組んでた。
A面の最後の曲が終わった瞬間にB面に行くように、秒単位で計算するのです。
WANDS特選、Mr.Children特選、カーペンターズ特選、クラシック・イージーリスニング・アニメソング・ポップスの混合、色々やってました。

カーペンターズクラシック音楽との出会い

最初の頃はJ-POPしか聴いていなかったんだけど、中学の最後のときにカーペンターズクラシック音楽に出会います。
やっぱりラジカセで相変わらず聴いてましたが、両方ともコープかなんかのお徳用CDで安く買ったのです。
カーペンターズは2枚組、クラシックは18枚組みでした。カーペンターズは今でも聴くことがあります。今よく聴いているのはこれ。

バイ・リクエスト

バイ・リクエスト

クラシックはちょっと古めの録音のものをセットにしていて、著名なものが多かったです。
オーケストラから室内楽、声楽とバリエーションも広く結構楽しめました。
内容はよいけどもいかんせん、ちょっと録音が・・・当時はラジカセだったのであまり気にならなかったですが今聴いてみると結構悪いもんです。
でもクラシックに興味をもつきっかけになった思い出深いレコードです。


カーペンターズのお気に入りは『トップ・オブ・ザ・ワールド』『青春の輝き』『雨の日と月曜日は』『サムタイムス』『ナウ』『愛は永遠(とわ)に』などなど多数。
英語の発音が綺麗なので、発音の練習によくつかってました。これのおかげで発音と英語のリズムを身につけることができたんだと思う。


(つづく)